VOl.72

              平成14年11月

       

                    鳳翔会主宰 塩 山 重 夫

      発行:兵庫県立丹波年輪の里  林産指導課   

         〒669-3312 氷上郡柏原町田路102−3 

          TEL0795(73)0725  FAX0795(73)0727
    e-mail  wood@hk.sun-ip.or.jp  www  http://www.hk.sun-ip.or.jp/wood/

木の良さを知ってくださ
 木に包まれた生活を提案

     兵庫県建築士会女性部会会長平内節子氏に聞く!

伝統的な工法や継ぎ手を生かした家造りを提案

 静岡県出身の平内氏は、大学で御主人と知り合い結婚、26年前から現在の姫路市に生活の拠点を

移すとともに、御主人が経営する住宅建築会社を手伝う傍ら自分でも設計事務所を主宰している。

 8年前から兵庫県建築士会の女性部会でも活動を始め、現在部会の会長として活躍中。

 女性部会では「木」に対する理解と知識を深める意味で各種講演会や研究会・現地研修会などを

実施すると共に一般住民に対して「木」の良さのPRに励んでいる。

  

 平内  節子

   ●ひらうち せつこ 静岡生まれ現在兵庫県姫路市田寺東で自分の建築設計事務所(MAI建築工房)
  
 主宰、一級建築士。姫路市の安全・安心まちづくり委員会の代表であり、兵庫県建築士会姫路支部副支部長。
 
 また、現在兵庫県建築士会の女性部会の会長としても活躍中。

  
           林業についての現地研修

 平内さんの設計理念は伝統的な技術を活かした「木に包まれた家造り」。近年、建築様式の変化に

より新素材を使用した家や安易な金物を使用した家造りが多くなってきた事に危機感を持ち自然素材

の材料をできるだけ使用し、伝統的な継ぎ手などを活かした家造りを心がけている。 また、建てら

れる家の周りの景観や歴史的背景なども重視し、これから造り出す家もまち全体のデザインの一部と

して考えた家造りを提案している。

 今回の取材で、「ひょうごの家」造りについて提案を聞くことができたので内容を掲載する。

 さまざまな素材(木材)を活かした「ひょうごの家」を提案
 近年、家造りの中で素材に拘った設計が見られるようになった。(特にスギ材使用の事例が多い)

昔から家には、様々な樹木が使われてきた、無垢の素材をふんだんに使用した家造りは大いに結構だ

が、かたよった素材のみ使用する事には疑問を感じる。兵庫県には様々な建築様式に応えられるだけ

の樹木が入手可能であり、「ひょうごの家」を特徴ある物として考えるのであれば、多種多様な素材

(樹木)を組み合わせた家造りを提案する事も大切であると思う。

一方、素材の供給者に対しては家一件分の全ての素材が用意できるようなシステムの整備と、品質

と供給体制が安定した木材がこれまで以上に流通できるような体制の整備を望んでいる。

 消費者参加型の家造り

 環境問題への意識の高まりと本物志向により施主は住宅の構造だけでなく建築資材の質や生産地ま

で関心を持つようになってきた。

 産直型の家造りに見られるような。施主、素材生産者、建築関係者が同じ現場に立ち会い協力しあ

いながら家造りを進められる様な状況を目指したい。このためには、林産業関係者や県・市町といっ

た行政関係者もこれらの活動に対してさらなる支援を行ってもらいたい。現在、地域材を使用した家

造りは、環境、消費者のニーズなどの面で追い風が吹いている、この機会に木材の良さを積極的にP

Rし、これまで以上に木材が使ってもらえるように努力したい。

平内氏のこれまでの取組は、素材の生産供給者側の課題でもあり両者がより協力を進め消費者のニ
ーズに合った家造りが必要である。

このためにも平内氏のより一層の活躍を期待する。



県と民間会社協同制作による

     獣害防止柵アグリガードを開発

間伐材の積極的な利用促進に向けて

 兵庫県は、全国でも有数のシカ被害地でありその被害額は年間約6億2千2百万円とも言われている。

この様な状況の中で、林業においてもスギやヒノキなどの植栽木が大きな被害を受け森林所有者の経
営意欲を減退さる原因となっている。



シカ等の食害対策に朗報

 森林を保全する治山事業においても植栽木の獣害は深刻で、これまでにも防護ネットなどの設置を行

ってきたが、施工性や景観の問題、施設の維持管理の問題などを抱えていた。

今回、製造設置した獣害防止柵「アグリガード」について西播磨県民局龍野農林振興事務所治山課の

小長井氏は、製品の特徴として@間伐材丸太を使った環境に優しい仕様であるA支柱は、杭(鉄筋)に

  

丸棒を差し込む構造で施工が容易B丸棒そのものが規格品であり施工現場での取扱が容易で部材の取替

など、維持管理面でも優れているC杭は直径19mmの鉄筋を使用するため打ち込み性がよく施工性に優れ

ているDステンレスワイヤ入ポリエチレン仕様のネットは軽量で扱いやすく、作業性に優れているE様

々な現場条件に柔軟に対応できるなどの特徴をもつという。

身近な資源を使いやすく加工

 製品の製造を受けもった、有限会社くがい林業の陸井隆夫社長は、「これまでの防護柵に比べ景観、

施工性、維持管理面で優れた製品ができたと確信している、間伐材の利用拡大に向けてこれまで以上に

製品の開発と製造に関わっていきたい」と述べた。

  

 アグリガードの製品単価と設置費 

 アグリガードの製品単価は1m当たり約1,900円であるが、公共事業などで施工費を加えると、

山間部や土石の多い場所で約2,500円。農地(畦畔)などでは約2,300円となっている。

アグリガードの問い合わせ先

農林水産部農林水産局治山課

     担当 治山係 船田・菅原

          電話 078-362-3469

龍野農林振興事務所治山課

     担当 矢野・小長井

     電話0791-63-5171



国の平成15年一般会計予算概算要求の概要まとまる。

 平成15年度の林業・林産業に関する一般会計予算の要望額は5,352億円となった。

 概算要求要求の重点項目としては、森林・林業基本法及び森林林業基本計画を踏まえた新しい森林・林業

政策を15年度も推進し、地球温暖化防止森林吸収源10ヶ年対策の展開に向け要求している。

 この中でも今回は林産業に関係しそうな部分を抜粋した。

  (平成15年度要求額(14年度予算額))単位・・・百万円

 林業・木材産業の構造改革の推進

 地球温暖化防止及び循環型社会の構築を図るため、消費者ニーズに応える地産地消の家づくり等による地

域材利用や木質バイオマス利活用のための施設整備等を推進するとともに、林業の担い手育成、林業・木材

産業金融の再構築など林業・木材産業の構造改革を推進する。

@地域材利活用対策

   1,888(1,025)

 地域材の利活用を促進するため、・森林所有者から住宅生産者までの関係者が一体となって取り組む、消費

者ニーズに応える地産地消の家づくり

・展示効果やシンボル性の高い公共施設の整備

・地域材の利用による経済効果や環境負荷削減効果を試算するシステムの構築

・間伐材の利用拡大

・「適切な森林経営」を通じて生産される木材の着実な利用に資するラベリング制度の実施に係る検討等を推

進する。

A木質バイオマス利活用対策の総合的な推進

    1,469(531)

 林地残材、製材工場残材、建設発生木材等の木質バイオマスの利活用を促進するため、木質バイオマスエネ

ルギー施設(バイオマス発電施設、熱供給施設、ペレット製造施設等)や公共施設等における木質バイオマス

エネルギー利用施設、林地残材等の効率的な収集

・運搬に資する機材等の整備・木質成分であるリグニン・セルロース等の利用技術(木質プラスティック等)

の開発

・水質浄化や調湿等に利用する新用途木炭の普及・啓発を図るための情報ネットワークの整備等を推進。

 林業担い手の育成

B林業就業者の育成・確保及び林業事業体の育成進

    614 ( 28)

 林業就業者の育成・確保を図るため、基幹的林業就業者の養成研修等を実施するとともに、森林・林業に係

る総合的な情報提供に資する情報ネットワークの整備、労働災害防止活動の強化等を通じて、林業就業者の雇

用の受け皿となる林業事業体の育成を図る。

C林業改善資金の見直し

 林業改善資金を特定の生産方式、技術の導入等を促進するための資金から、林業の経営改善の取組を支援す

る資金に改めるとともに、木材産業の経営改善の取組を支援する資金を創設。

 また、民間金融機関からの貸付けを行えるようにするとともに、当該貸付けを農林漁業信用基金による債務

保証の対象に追加。

林業・木材産業改善資金造成費補助金 (新規)

     要求額 5(  0)

[貸付枠]100(100)億円

D木材産業等高度化推進資金の見直し

 林業の経営改善に必要な短期の運転資金の貸付けを行えるようにするとともに、当該貸付けを農林漁業信用

基金による債務保証の対象に追加。

 木材産業等高度化推進資金

[貸付枠]1,268(1,268)億円

 都市と山村の共生・対流の推進等による山村の振興

@地域材利用の推進

     1,330(791)

 森林所有者から住宅生産者までの関係者の一体的な取組による、消費者ニーズに応える地産地消の家づくりや

展示効果・シンボル性の高い公共施設等への地域材利用の推進。



続・熱血業界人

   製材技術と乾燥で勝負します。

  

        荻  野  裕  典 さん(30)

            鰍ィぎもく (氷上郡春日町新才130-1

                 電話 0795−74−1115

丹波の木材業界も次代を担う若手後継者が育ってる。

春日町の鰍ィぎもくの跡継 ぎとして、大学卒業後入社して8年目。

本社に勤務し、丸太の買い付けと製品管理を担当している。

入社以後、現場仕事は一通りこなしてきたが、製材の台車をぶつけて壊すなどの苦い経験もある。

仕事で難しいのは一本の丸太から如何に最も効率よく価値歩留まりの高い製材品を生産するかという。

社長でもある父親の昌俊さ(56)に対する人物評は、「仕事は放任主義で好きなことを自由にやらせて

もらっている。

しかし技術の話になると非常に頑固。木を熟知しており使う人の立場に立ったモノづくりをいつも考え

ている。」とのこと。

また「当面は父を乗り越えることが目標。」とも。

今後は会社を木材の加工と乾燥では何処にも負けない会社にしたいと考えている。

趣味はバイクと卓球。学生時代に卓球の全国クラブ選手権でベスト16まで勝ち進んだ。

 現在、花嫁募集中。芸能人でいうと遠藤久美子がタイプ。



       県内の木工品紹介

          播州・国包の建具

  

 170年の伝統のもと、飛騨の高山に対し「西の高山」とも呼ばれ、独自のデザインと緻密な手工芸の技で

全国的にも有名な加古川市北部の国包の建具。

 加古川上流から運ばれる原木の集散地であったため木工業が育ち、農業用の唐箕作りから建具作りに進んだ。

    播州国包建具()(加古川市八幡町)
         電話 0794−38−0159



 お知らせ
間伐材利用土木製品

開催期間 平成14123日〜平成15325

場  所 木の館展示ホール

 主な内容と製品の紹介

●治山事業など防災工事に関するパネル紹介

●県内で使用されている間伐材利用土木製品の展示

・木製型枠・木質チップ化粧型枠・ウッドマックス・ウッドブロック・間柵・スギ工・側溝蓋

・アグリガード(獣害防止柵)

・ビオクロス(木製沈床)

・緑化工・木質チップ舗装など約12

17回ひょうご木材フェア

 開催日時平成1522()午前10時〜午後4

 場  所 神戸駅前地下 デュオ神戸

 主  催  兵庫県木材利用推進協議会

 主な内容

●木の良さPR、内装材・外装材の展示、木製品の展示即売、みどりと花の展示即売