VOl.65
平成13年9月

発行: 兵庫県立丹波年輪の里(林産指導課)
【題字】 鳳翔会主宰 塩山重夫

ひょうごウッディビジネスパーク(仮称)構想
県が策定 木材業界の活性化に向けた具体策

 兵庫県は、「実現可能性調査報告書」を基に県内の林業・木材産業の活性化「ひょうごウッディビジネスパーク構想」に実現向け取り組んでいる。

森林の機能は輸入できない

 「木材は輸入できるが、森林機能は輸入できない」という観点から「ひょうご木の文化の創造」を基本理念に、環境への負荷が少ない木材を、繰り返し生産し、効率的に利用することで循環型社会を築き、持続可能な社会発展を形成する。

 このため木とふれあう生活文化の創造、木製品化による新産業の創造や木材産業の高度化をめざし、新たな木材供給システムの構築、そして普及啓発等の機能を持つ木材関連産業の中核拠点の整備などを行うこととしている。

業界の活性化のための木材供給システムの整備

 本構想の基本方針は次のとおり

 1.環境への負担の少ない県産材を生活に取り入れる県民運動の展開、2.生産・加工流通利用からリサイクルまでの一貫した新たな木材供給システムの構築、3.持続可能な森林経営と県産木材の安定供給など。

大消費地に近い利点をかす

 県産木材の供給システムの強度、乾燥程度等の品質保証材をITによる情報ネットを通じた産地との直結による効率的な流通システムの見直しを進め、競争力の高い最終商品(木造住宅、家具等)の新たな供給システム(産業構造改革)を構築する。

中核拠点施設の整備

京阪神の大消費地に近い交通の要衝地(兵庫サンベルト地域等)を活かして、木とふれあうライフスタイルの提案、県産木材の需要創出へつながるPR施設や木造住宅をはじめ木製品の流通・販売機能や公共事業での木造木質化の促進機能などをもつ中核拠点施設を整備する予定。

流域拠点の強化

中核拠点施設と連動し県下全域での取り組みを推進するため、加古川・揖保川・円山川の三流域におて、各地域の特性を活かし、丸太の集積から高品質の製材品やLVL等の高次元加工製品の生産拠点を整備・拡充する。

待たれるフロントランナー

 県では、平成十二年度の当構想の「実現可能調査」をもとに今年度は、県産木材住宅を中心とした川上から川下までの新たな供給システムによるビジネスモデルの作成や県産スギ材によるLVLの商品化などについて調査・研究を行うこととしている。

 ひょうごウッディビジネスパーク構想は、県産木材を利用を促進し、林業・木材業界の活性化をはかる産業振興プロジェクトとして県が策定し、一部行政指導の機能・施設が検討されているが、主役の関係業界に大きな期待がかかっている。

 当構想を担う強力な推進企業(大工・工務店、建築士等や製材・加工などのフロントランナー企業)の発掘、組織化、ネットワークづくり推進のため、推進研究会を等の開催を計画している。

 当構想を担当する県庁産業労働部・農林水産部産業プロジェクト担当は、県内の豊かな森林資源をいかに活用していくかとなると、一定規模の需要創出が必要で、第一段階としてのターゲットは木造住宅が有力であり。そのためには、消費者、特に購買量の大きい都市部のアプローチが必要。品質が保証され、健康に配慮され、しかも納得いただける価格の設定など、消費者ニーズへの対応が重要で、大きな需要が見込めると考えられる。県産木材を使ってこのような木造住宅を提供するためには、川上から川下までの関連企業が相互理解のもと、ITを活かした情報の共有、さも一つの企業であるかのような緊密な連携などにより、品質管理、商流・物流の効率化などを実現できる新たなシステムづくりが求められる。 この新たな仕組みずくりを進め、官民一体となって、知恵を出し、汗を流し、挑戦しようという多くの企業の参画が待たれている。


続・熱血業界人

山側も家づくりに積極的な参加を!

八木数也さん(45才)
八木木材(宍粟郡一宮町須行名)
 宍粟郡一宮町小野の深山国有林内のスギの伐採・搬出現場八木さんを訪ねた。

 地元林業従事者の減少・高齢化を憂い、十五年前にトラック運転手から素材生産業に転業。現在四名の作業員と共に高性能機械を駆使し立米約六千円の低コストな搬出費を実現。

 効率的な葉枯らし施業を行うため、常に一年半の山をストックし年間八千五百立米の生産を続けている。

 現在、国有林の仕事が八割、製材工場への付売りが同じく八割を占め、地元の山を知り尽くした抜群の目利きにより平均立米一万九千円(スギ)の販売実績を誇る。

「われわれ山側も消費者者ニーズに沿った家づくり参加すべき」と地元に製材業者や大工・工務店などと連携し、生まれ育った宍粟の山の活性化をめざしてる。


オフィス訪問 木造住宅設計・施工者リスト

(建築設計事務所編)
(株)遊空間工房
神戸市中央区中山手通2-10-18 グランパレ北野ハンター坂号505

阪神・淡路大震災によって見慣れた風景を失った欠落感はなかなか埋まることはなく人は生きてきた原風景の中でこそ安心して暮らしていけるように思われる。その為にも、長く安心して住み続けられる家づくりが心がけられており住む人に愛され、大事にされるような住まいづくりが考えられている。そして日本の風土を考慮した、新民家といえるような現代の生活にあったシンプルな住まいを目指している。
近年の設計作品
神戸市復興記念事業、まちづくり・フェアでの最優秀作品に選ばれた。
「やわらかな住まい」

構造材は兵庫県産材の杉でグリット状に構成され、あらわしの柱と梁を見せる内部は杉としっくい塗りのシンプルな仕上げ


県内の木工品紹介

但馬の臼・杵

伐採後、二年間経過した樹齢百年生以上の本ケヤキを使用。木目が繊細で赤身が強い臼が良品の目安。

外周は漆仕上げ。年間50個程度を製造販売。三升、二升、一升半、づきの三種類。価格は、20万から10万円、杵は8千円。

0796-62-5071 養父郡八鹿町宮島久夫


ウッドクラフト展(一般の部)

 丹波年輪の里では、九月七日にウッドクラフト展(一般の部)の作品審査がおこなわれグランプリが決定した。

 グランプリは加古川市在住の熊埜御堂 俊雄さん(70才)

 熊埜御堂さんの作品は、丹波がイメージされており城下町、丹波踊り、黒豆など丹波名物が楽し表現されている。

 作品の展示は九月二十九日から十月八日まで木の館で行われる。


林業の活性化を願ってNPO国産材住宅推進協会

日本の山、林業の活性化を願って十八年間活動してきた。

 今年四月より国産材のPR活動の一環として兵庫県立丹波年輪の里の御協力のもと幣協会の『森の教室』を丹波年輪の里施設内、木の館ニ階に開講した。

 家づくりを住まい手といっしょに考える場とするもので、この程年輪の里と同じ柏原町に地元の素材を生かした家を着工する予定。『木と土』木工事と左官工事を中心とし断熱材に頼らず調湿・保温性など素材のもっている特質を十分に生かすことを考えた家づくりで、構造材の柱・梁はすべて丹波の材。杉の節有りの一等材をもちい、できるだけ室内に無垢の木を化粧であらわし、屋根下地となる野字板材のすぎ板四十ミリは天井化粧材とした。土壁の仕上げは内部は珪藻土塗り又は一部杉板貼、木と土壁が一緒に呼吸する住まい。 外部も主原料が火山灰の白洲の塗り壁を使用する予定。

 住まう人に安全でやさしいだけではなく廃棄時のことを考えたとしても土に還るエコロジカルな家と言えるだろう。自然素材を扱った製品が開発・流通する中、自然と言う名につい頼よりがちになるが…我々の生活に身近な土・森の木は素材の原点・家づくりの原点であり、妙な付加価値や、扱いにくいと敬遠されがちだが今回は、地元の大工さん、職人さんの前向きな想いで実現。今後は森の教室の活動の一環としてこの現場の公開をおこなうとともに国産材の普及に丹波の地を拠点に活動していきたい。

国産材住宅推進協会 建築士 岸田 裕子

NPO国産材住宅推進協会の展示コーナーでは、月二回第二・第四日曜日に(森の教室)建築士による木造住宅講座を開催している。


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