性能化規定に対し無垢の国産材で強度性能についての取組みが始まっています。強度性能に取り組んでいる国産材製材工場は、聞き取り調査によれば、全国に約10箇所ほどあるようです。
強度性能を表示するにはグレーディングマシンだけではなく、乾燥機、モルダーや4面プレーナー、含水率計が必要となります。実際導入されているところもセットで導入しているようです。
また、高知県レイホク協同組合では丸太の段階で強度と重量で仕分けをしているようです。丸太段階の強度により構造用、造作用、下地用に分けるそうです。ヒノキでは著しく強度の低いものは少ないと思いますが、スギの場合には丸太の段階での用途の仕分けは重要だと思います。
※ 丸太と製材後の強度性能の関係については後述の兵庫県木材利用技術研究会研修会についてを参照下さい。
■強度性能の提示の現状
針葉樹の構造用製材で、JASの機械等級区分表示ができるJAS認定工場は残念ながら現在ありません。
JASで認定されている機械等級区分装置は8機種あります。しかし、認定機があっても即JASの認定工場になれる訳ではありません。実際のところ曲げヤング係数を測定しJASの表示方法で示しているだけというのが現状です。またその前段階の乾燥がうまくできないため製品に表示できないケースもあるようです。
来年6月頃の住宅品質確保促進制度の施行を前に、性能表示できる国産無垢の製材品がごく一部しかないということは、ますます国産材の衰退に拍車がかかることでしょう。
また、生産者が性能表示をしなければ、住宅メーカーやプレカットメーカーが独自にグレーディングマシンを導入すか、もしくは性能表示の進んだ集成材一色になるかでしょう。
おわりに 兵庫県においても取り組む必要はありますが、現状は郡部では地場工務店への納入がほとんどだったりで、大半の製材所は乾燥もグレーディングも当分関係ないと考えられていると思います。
しかし、郡部でさえも大手住宅メーカーがどんどん進出しています。正直な話、地場工務店にがんばってもらいたいのですが、どこまで持ちこたえられるのでしょうか。
兵庫県の場合、製材所が単独で取り組むのは無理でしょうから、流域や協同組合での取り組みになるでしょう。それがよいかは意見が分かれるところですが、対応は早いほうがよいのでは・・・。