| Vol.51 平成11年3月 |
| 発行:兵庫県立丹波年輪の里(林産指導課) |
建築基準法の改正や住宅品質確保促進制度の制定など木材業界に大いに関係する変革が始まっています。最近行われた研修会をまとめてみました。
1.「建築基準法の改正のポイントと今後の対応について※1」
講師:日本木造住宅産業協会専務理事 高木 任之 氏
かつてとは異なり様々な材料や工法がでてきて一つ一つ仕様を示すことが困難になってきたのが改正の理由である。
改正された建築基準法の内容のほとんどが性能の試験方法となるだろう。
非常に気になる在来工法はどうなるのかについては、今認められている工法は使えるが、在来工法の場合は少し厳しくなるだろう。というのは、鉄やコンクリートはJIS製品でないと使えないのと同様に木材もJAS製品でないと使えなくなるかもしれないからである。とはいっても、最初は大規模な建築物からで、そのうち3階建てというように徐々に規制されるのではないか。
また住宅品質確保推進制度について、木造の場合数年経つとどうしても数ミリの狂いがでる。したがって施工精度を上げるしかないが、そのためにも木材の乾燥が必要となるだろう。
2.「建築基準法の改正による今後の木造住宅と木材供給を考える※2」
講師:住友林業鰹Z宅本部技師長の福本雅嗣氏
主に、住宅品質確保促進制度による影響について説明されました。住宅品質確保促進制度の内容については林産だより50号を参照下さい。ただ、下記の瑕疵推定基準については今回は制度化が見送られるとのことです。
| ※瑕疵推定基準とは
消費者が欠陥であること指摘できる基準で、例えば床の傾斜については「6/1000傾くと欠陥」とかで、消費者が簡単にチェックできるように「ゴルフボールを10cmの高さから落として5回転がる」などの検査方法まで明記し、もし、実際に転がれば欠陥があると推定され、生産者は無償修理しなければならないというものです。これらが当初検討されていたが、今回は制度化が見送られたが、いづれは制度化されだろうとのことでした。
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住宅品質確保推進制度は平成十二年六月には施行されるので、もう時間がない。具体的な内容は公表されていないが、大手ハウスメーカーは予想される内容ですでに商品化に取り組んでいる。制度施行とともに商品を販売する準備を整えている。この点で、大手メーカーに有利になるかもしれない。
木材業への影響としてはやはり乾燥、エンジニアードウッドへの要求度が高まるだろう。
乾燥材の問題については、公庫住宅の仕様書へ乾燥材を規定するかについて、「木材業界は規定しないから乾燥材が普及しない」と、「住宅生産者側は規定しても乾燥材が流通してないから規定できない」とここ十年この議論をしてきた。これからも続くだろう。ツーバイフォー協会は公庫仕様書に乾燥材(D19)で規定したいとしている。
また乾燥材の要求度が高まる別の要因として、住宅建築にかかる監理報告書など図書上の問題がある。材料指定で乾燥材を指定しなければ、今後、メーカーの監理責任を問われかねない。施工者が乾燥材を指定しないのが悪いとなるので乾燥材と書かざる負えなくなる。
早く乾燥コストをどうするかの議論はやめて、乾燥コスト込みの値段を表示することで決着させて欲しい。
また、グレーディングをかけた強度を示した製品はもうちょっと先になるだろう。
3.「信頼できる木材製品を作るために※3」
講師:中部機械製造梶@代表取締役 大石 千壽氏
乾燥について自社で独自の乾燥機、含水率計、グレーディングシステムを開発しているのでとても説得力のある内容でした。
これからの木材へのニーズは「くるわない木材」と「木の良さを100%出すこと」である。特に「くるわない」については大手ハウスメーカーによって必要性がはっきりさせられた。生材によるクレーム処理より、少々高くても集成材を使う方が採算が合うからで、これに地域ビルダーも追随してきた。損得勘定での動きは早い。問題は集成材のほとんどが外材であることだ。日本の木材自給率が低くなり構造材のほとんどに集成材の需要があるとなると、海外は必ず足下を見て、価格、質などで無理をいってくる。今、製材の自給率三割は死守する必要がある。
なぜ、集成材で乾燥材でないか?。本当の乾燥材が流通していないからで、問題は高周波式の含水率計にあるのではとのこと。大手ハウスメーカーがJASの乾燥材を使わないのは実状をよく知っていているのだろう。
本物の乾燥材を生産し製品保証をすれば必ず使ってもらえるはず。集成管柱の中には製品管理の面で問題があるものも含まれるので、施工者は乾燥材を選ぶはず。コストも2万円/m3は付加価値を付けられるとのこと。
また、乾燥はくるわないことの他、強度、調湿、保温、断熱、遮音などの全ての性能が向上する。そして、防腐やシロアリにたいしても本物の乾燥材なら防腐防蟻処理は必要ないのでは。震災で倒壊した建物も突き詰めれば木が腐っていたことが原因とも聞く。今、生材を断熱材で覆っている業者があるが、木材が腐ってしまう。
今、400万m3、約2000億円の乾燥材の市場がある。今、何もしなければ木材以外が使われることになるだろう。
※講演の中では中部機械製造鰍ナ開発された機械の説明もありましたが、ここでは割愛させて頂きました。乾燥機など機械には自信があるとのことですので問合わせてみて下さい。丹波年輪の里にも一部資料はあります。
また、開発された乾燥機でテストも受け付けているそうです。輸送費を負担してもらえれば、無料でテストしてくれるそうです。
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研 修 会 に つ い て
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テーマ
講 師
主 催 者
開催日時 |
※1「建築基準法の改正のポイントと今後の対応について」
(社)日本木造住宅産業協会 専務理事 高木任之氏
兵庫県木材業協同組合連合会
平成11年1月19日 |
テーマ
講 師
主 催 者
開催日時 |
※2「建築基準法の改正による今後の木造住宅と木材供給を考える」
住友林業鰹Z宅本部 技師長 福本雅嗣氏
兵庫県木材業協同組合連合会
平成11年2月9日 |
テーマ
講 師
主 催 者
開催日時 |
※3「信頼できる木材製品をつくる」
中部機械製造梶@代表取締役 大石千尋氏
兵庫県立丹波年輪の里,兵庫県木材業協同組合連合会
平成11年3月18日 |
モデル住宅
県産材を用いたモデル住宅が但馬で相次いで建築されていますので紹介します。
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位置図
兵庫県朝来郡和田山町弥生が丘団地内 |
建築主体・・・但馬木造住宅振興事業協同組合
連絡先・・・ 田中工務店0796−72−2619
地域材をふんだんに使用して「新しいたじまの家」として建築中で、今までの在来工法に加え、スギのパネル材を用いた、新しい感覚の木造住宅だそうです。一度ご覧下さい。
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スギのパネル材 |
建築主体・・・ 丹波木材協同組合
連絡先・・・ 竃リ栄0796−87−5216
こちらは丹波スギを使ったモデルハウスで、「木の道」の須磨に続く第2のモデルハウスだそうです。須磨のモデルハウスとはまた違った感じのようです。
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位置図
兵庫県朝来郡生野町栃原アスティ栃原内 |
檜皮・柿葺 − 技術保存全国大会参加記 −
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去る1月24・25日の2日間、檜皮葺の里山南町で開催された。初日には近くの彗日寺鐘楼の檜皮葺修復作業、同寺境内で檜皮採取の実演、また大会会場の円応教本部では、檜皮・柿板拵・竹釘製作の実演が披露された。
大会会場は伝統技術の保存を訴える大会には珍しく、若い参加者が多いこと、また山南町には檜皮・柿ぶき技術研修所も設置され、確実に後継者が育っていることが印象に残った。
シンポジウム、記念講演、パネルディスカッションから、文化財保護の必要性から檜皮の需要は多く、その後継者も育てている。しかし、原料である檜皮の確保および採取技術者である原皮師(もとかわし)の減少が問題となっているように感じた。特に竹釘職人では文部省選定保存技術保持者石塚芳春さんの孫である健一氏ただ一人とのことでした。
丹波地方は丹波黒背皮という最高級の檜皮の産地だそうですが、大会には丹波の林家や森林組合関係の参加者が見当たりません。材料確保を問題にしながら、関係者との連携がない。われわれの日常活動も再検討が必要かも。
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後悔しない家づくりと家族関係の本
「家をつくる」ということ
著者 藤原智美
発行 プレジデント社
定価 1,800円+税
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芥川賞作家である藤原氏による「家づくりの本音」についてかかれたものです。
ある精神科医との手紙のやり取りの中で、「住宅問題が実は家族問題である」という言葉に住まいと家族の関係はどうなっているのかが気になり、1棟のモデルハウスを訪ねることから始まります。
「家は誰のためにつくるのか?」をテーマに住まいと家族の関係について考える。
もう一度「家をつくるということ」を考えさせられる一冊です。
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播但連絡道路福崎北ランプの北方、小高い丘に神崎郡歴史民俗資料館があります。
明治19年神東・神西郡役所として建てられ、大正15年郡制が廃止されるまで郡役所(明治29年神崎郡役所と改称)として使用されました。昭和57年現在地に移築・復元され、資料館として現在に至っています。
木造寄棟造り、日本瓦葺き、下見板張りで、均整のとれた外観の洋風建築です。 案内には、中央部に張り出した玄関部は、ギリシャ建築を取り入れた二段式で、一階部は角柱にドリス風柱頭飾、二階部は円柱にコリント風柱頭飾とし、柱頭部には「アカンサス」の葉が彫刻され、内部には手作りで変化に富む階段の手摺りなど、内外の意匠に多くの特色を持つ明治建築物であるとあります。
前方向かって右側に柳田國男記念館があり、その堂々とした外観が見にくいですが、柳田國男生家とともに静かな環境にあります。 付近には大庄屋・三木家住宅や、新しくできたもちむぎの館もあり、近くへ行かれたときにはぜひお立ち寄りください。 |
| 木木(MOKUMOKU)市出展者の募集!
昨年から開催しています木木市への端材などの出展業者を募集します。お申し込み、問合せは下記までお願いします。
とき 平成11年5月22日(土)23日(日)
場所 兵庫県立丹波年輪の里 木の館 ホール
☆参加条件は兵庫県木材業協同組合に加盟する木材業協同組合等の組合員に限ります。
参加申込、問合せ先
丹波年輪の里 林産指導課
TEL0795-73-0725 FAX0795-73-0727
e-mail wood@hk.sun-ip.or.jp
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前回よく売れた品
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