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間伐材有効利用への取組 Wood Max(ウッドマックス)

竜野農林事務所では「Wood Max」(以下ウッドマックスという)を民間企業と共同開発し使用しているのでこの様子を取材してみた。

1.ウッドマックスについて

(1)使用用途
丸太積土留工・間伐材使用簡易床固工・間伐材使用化粧型枠・間伐材使用化粧工
(2)使用材料
骨組部-->L型鋼材
壁面部-->間伐材(スギ・ヒノキ)
(3)施工工程及び現地加工
ウッドマックスは、L型の鋼材に特殊な金具で丸棒加工された材を取り付ける方法で施工している。鋼材の部分は製品開発業者が製造しているが、丸棒は地元の小径間伐材を使用している。材はスギで強度計算されているため、スギ・ヒノキどちらを使用しても問題はない。製品自体は工場で加工された物を使用するので、現地では組立てるだけである。
(4)丸棒の耐用年数
定期的に強度検査(打撃法)を実施。腐蝕等劣化の激しい物について取替えを行う予定である。
(5)丸棒の供給体制について
  1. 資材の供給地竜野農林管内の森林間伐材
  2. 供給主体・団体竜野農林管内の森林組合(一宮町森林組合と波賀町森林組合)が集材と製造出荷している。
  3. 製品の品質・規格・単価・標準仕様 直径10㎝ 長さ2m
    • 製品の均一性・運搬・現地での組立て効率・構造物の出来上がりの面から丸棒加工機による加工材を使用している。
    • 基本的に材の乾燥は行っていない。
    • 兵庫県では将来施設の維持管理を行う予定であるので防腐処理は行っていない。
    • 製品単価(丸棒)は?換算で8万円前半である。(運搬費込み)

2.製品に対する意見

ウッドマックスの特徴は、前面に張られた木材が腐った時に取り替え可能であること、自然素材である間伐材を使用しているので景観に調和していること、施工現場では簡単なボルト締めによる組立ができるところにある。


環境問題が大きく取り上げられるようになった現在、製造コストや耐久性だけで商品を製造する考えは通用しなくなってきた。ウッドマックスのすべての素材が環境に優しいとは言えないが、前面に張られた間伐材は循環型資源であり森林の荒廃の防止、炭素固定という面で優れた性能を持っている。コストの面でも製品そのものは安くはないがトータルコスト(製造時や廃棄・処分に掛かる環境への負担、CO2の排出)を考えれば一概に高い物だとは言えないのではないか。また、森林の間伐は一度行えば良いというものではなく、樹木の成長とともに間伐は繰り返される。将来、施設の維持管理でも使用される丸棒は、資源の有効利用の面でも非常に優れていると言えるであろう。

3.県内における利用拡大の可能性

ウッドマックスの丸棒は丸棒加工機によって加工された既製品であるため、小径材自体に付加価値が加わり材価の安定が図られている。また、規格が一定しているのでこれ以外の商品にも流用可能である。

すでに農林事務所以外の土木事務所や市町発注の土木工事でも使用されており、今後ますます利用拡大は増えると思われる。


林産だより 第60号 (平成12年10月) から転載