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出石温泉館「乙女の湯」


1)施設名称、所在:出石温泉館「乙女の湯」、豊岡市出石町福住
2)事業主体:豊岡市(旧出石町)
3)オープン年月日:平成17年3月
4)設計事務所名、施工工務店名:設計・監理:アトリエ・クロワートル、施工:(株)徳綱建設
5)主構造:木造平屋建
6)延べ床面積:492.5m2
7)木材使用量構造材 米マツ集成材 145m3、仕上げ材: (スギ等) 25m3
8)木材調達面に関する特徴
 但馬地方の気候風土や伝統的な木造建築に関する知識・経験の豊富さを重視した施工者を選出した。各種建設資材の調達に関して地元内での取引が主となる、地元産資材の情報も豊富に得られるなど、「地域の資材で構築する」ことを容易にする状況が整うことを想定。
 計量的に性能・品質を表す場合に産地ごとの特異性が現れにくい「木材」に関しては、構造材・仕上材を問わず産地指定を行っていない。
9)木造・木質化に関する特徴
 くつろぎや休息など一定時間以上滞在する部屋の天井を高く伸びやかな空間とする一方、廊下など通路となる空間の天井高さを抑え、性格の異なる空間をより対照的なものとして強調しようという意図のもとに空間を構成するため「登梁」による小屋組とした。地元建設会社の持つノウハウに沿った工法提案を受け、構造・意匠、両面での再検討を踏まえた上、大断面集成材及び構造用専用金物を使用。
 外壁仕上げには、但馬地方の伝統的な民家に普通に見られ、また地元の左官がそのノウハウを持つ「土壁」を取り入れることで、色も素材感も当地の自然風景に馴染むものとした。同様に、各所の木部造作においても、地元の大工が自らのノウハウを活かした納め方となるよう監理。
 内装については、子供たちが素足で「木の感触」を体験し、情緒豊かな感性を育んで欲しいというささやかな願いも込めて、廊下の床は無垢の木材を用い「蜜蝋」を塗り込む仕上げとした。呼吸する木で仕上げた床は、足裏にかく汗を吸い取ってくれる。その爽快感を味わって欲しい。
 人的資源を含め、「地元産」を柔軟に採用するさまざまな行為を経て作り上げられるものが、地域の伝統、地域の歴史、地域の個性、そして地域の魅力であり、それらが地域の生活や産業を支えていると考えられる。