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第96号(P2) 全国初採用 j.pod工法による県営住宅

地域産スギ材を多用し「高剛性」「高耐力」「高靱性」の構造体を実現


建設中の県営夢前清水谷住宅
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姫路市夢前町で地域産スギ材を多用した「県営夢前清水谷住宅」が建築中。これは兵庫県が「ひょうご木の住まいモデルプロジェクト」として実施する実験的要素の強いモデル事業である。

建設中の住宅は京都大学を中心とす る民間企業との開発グループが開発した「j.pod工法」によるもので、建築規模は、計画戸数20戸、建築面積808.14m2、延べ床面積1,423.47m2。外観は2階建てで傾斜屋根を設置し、外装材として、雨がかり部はガルバニウム鋼板を使用し、それ以外はスギ板張りとなっている。

j.pod工法とは


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j.podは、ロの字型の木枠を等間隔に7本並べて、4隅を繋いで箱型にしたものの外側にブレースを張ったり、木枠の内側か外側に合板を張ったりして作る木造構造体。木枠が並んだ様子が肋骨(リブ)のように見えるので、この木枠をリブフレーム、マッチ箱の外側のケースのように見える箱を「エンドウ豆のさや」という意味のpod(ポッド)と名付けたとのこと。podが基本単位(ユニット)となり、podを平面に並べたり、積み上げたりすることで、様々な建築物を建てることができる。(j.pod=joining pods(連結されたユニット群))

j.pod工法の特徴


j.podの基本単位(左) 釘により鋼板と一体になった仕口部分(右)

兵庫県が全国で初めて採用することとなったj.pod工法は、現在建築基準法で定められている軸組工法、枠組壁工法(2×4工法)、丸太組工法のいずれとも異なる第4の工法で、特徴として次の5点があげられる。

  1. 地域産材の活用が有効
    構造材(リブフレーム)が小径、単一寸法の部材で構成され、従来建築部材として利用されなかった木材や間伐材の有効利用が可能となり、森林保全や森林産業育成にもつながる。
  2. 耐震性に優れている
    3階以上にも対応可能な強固な外郭構造(モノコック構造)で耐震性に優れている。
  3. 集合住宅に適している
    1ユニットの大きさが6畳から8畳であることから集合住宅としての活用が最も適している。
  4. 生産・施工が容易である
    部材のサイズが標準化されており、生産・施工が容易であり、さらに、建築方法が簡易で特殊な技術が不要であり、一般の工務店でも施工が可能である。
  5. 低コスト化が可能である
    施工期間の短縮やモジュールの統一により、木造住宅の低コスト化が可能である。

期待される地域産材の利用


今回、県がモデル住宅として技術的な検証を行うことで、一般への普及促進の契機となり、安全・安心で廉価な「木の住まいづくり」の促進が期待される。また、地域産木材が有効に活用できるため、森林機能の保全、地域産業の活性化を目指すことが出来る。
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