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木材の基礎知識 「木の燃焼」

木材は燃えることが短所でもあり、長所でもあります。 木が燃えて最終的に二酸化炭素と水と灰分(ミネラル)になり、 ダイオキシンのようなに非常に毒性の強い物質を生成しないことは、材料として非常にクリーンです。
しかし、住宅など使用中に燃えてしまうと大変です。
都市部で木材が使用しにくい原因ですが、木は密度にもよりますが、280℃くらいで燃えだします。120℃くらいでも長期加熱すると燃えだします。

●燃焼のメカニズム

木材は火炎にさらされても直ちに着火、燃焼することはありません。図のように、まず100℃までに水分が蒸発します。その後150℃くらいで材表面が褐色に変色してきます。ここまでは木材の高温乾燥と同じですね。
200℃くらいで木材の成分が熱分解されガスがでます。ガスは二酸化炭素と水蒸気の不燃性のものと、一酸化炭素、メタン、エタン、水素、アルデヒド、ケトン類、有機酸などの可燃性のガスが発生します。このとき、材表面は炭化状態になります。
250℃をこえると、熱分解が急速に進み可燃性ガスが増大して引火し、煙が発生します。
300℃に達すると割れを生じ、可燃性ガスが噴出し、材内部が炭化し始めます。炭化速度は、厚さ25mmの板で一分間に0.83mm、厚さ50mmの板では0.63mmで、厚みの大きな材ほど炭化速度は遅い。500℃くらいで煙のでない赤熱燃焼し、炭が消失します。

●火災と木材

火災時、木材表面から火炎はでますが、表面に炭化層を形成し酸素の供給を阻止するとともに、内層への熱を遮断して熱分解を抑制するので、芯まで燃えつきるまでの時間が長く建物が火災により倒壊するまでの時間はきわめて長くなります。
家財はダメになりますが、 その間に人命救助は可能ではないでしょうか。構造材は、できるだけ断面は大きくしましょう。
また、家具や装飾類から有害物質が発生しないものを選ぶことも重要でしょう。

参考文献

  • 木材活用辞典・・・木材活用辞典編集委員編

初出: 林産だより Vol.57 木材の基礎知識 「木の燃焼」 へのリンク