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第114号(P2) 但馬の根曲がり材を活かした和風小屋組みトラス梁

但馬の根曲がり材を活かした和風小屋組みトラス梁

豊岡市立資母地区交流センター 構造見学会

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雪の結晶をイメージした格子組みに地元大工の技が冴える

1月14日、17日に豊岡市但東町で建設中の資母地区交流センターで構造見学会が開催された。 当センターは豊岡市が「木の香るまちづくり事業」を活用して建設する木造施設である。 但馬地域のような多雪地帯では植林木が斜面条件等により根曲がり材となる。 通常、「根曲がり」は欠点とされ、山で切り捨てられる部分であるが、昔は曲がり部分をうまく利用して屋根を支える梁に使われていた。 そのような地域の伝統を踏まえて、木構造を受け持った「木構造建築研究所 田原」(奈良県)は、但東町産のスギ、ヒノキ(登り梁)と地元大工の伝統的技術を活かした、スパン長8mの「和風デザインの小屋組みトラス」を作り上げた。

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捨てられる根曲がりを活かす

外観上の特徴でもある「雪の結晶の格子組み」は、但馬大工の手刻み加工で、地元スギ材の羽柄材を大工の目利きによって、適材適所に配置し、木肌の色を見極めて木材を配置し、接合部は隙間なく木組みされている。 六角格子は、多雪地域であることから「雪の結晶」をイメージした「田原」の考案、構造デザインである。 また、金物等の工夫により、スギ梁材のたわみを極小にとどめている。

木材は、地元木材支給方式で実施するべく平成20年度当初から市単独事業で有限会社ウッズ(丹波市)に木材コーディネートを依頼、但東町内の森林を調査し、準備を進めてきた。 伐採は北但東部森林組合、製材・乾燥は豊岡市内の製材工場で加工された。

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トラス梁は地組みして吊上げた

【工事概要】
構造 木造2階建
最深積雪量 150㎝(多雪地域)
延床面積 本館494平方m
(1階292平方m、2階202平方m)
軒高 6.35m
最高高さ 9.15m
事業費 約120百万円
設計・監理 加藤一級建築設計事務所
施工 株式会社マルテン(建築工事)ほか
使用木材 約99立方m
主な構造材(但東町産)
土台 桧 135角
柱 桧 135角
梁 杉、桧一部根曲がり材