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第95号(P2) 新たな「森林・林業基本計画」

平成18年9月8日、新たな「森林・林業基本計画」が閣議で決定した。この基本計画は国の森林・林業施策の基本方針を定めるもので、森林・林業をめぐる情勢の変化等を踏まえ、概ね5年毎に変更される。

基本的な考え方

  1. 水を育み国土を守る森林は緑の社会資本であり、その恩恵を後世の人々が享受できるよう、より長期的な視点に立った森林づくりを推進する。
  2. 森林を支えるためには林業の発展が不可欠であり、国産材の利用拡大を軸に林業・木材産業を再生し、国産材の復活を目指す。

転換期を迎えた森林・林業

利用可能な資源の充実

高齢級の森林が急増し、利用期を迎える一方、施業が十分でなく、森林の荒廃が懸念されている。多面的機能の発揮のため、充実しつつある森林資源を利用しながら多用な姿へ誘導する分岐点を迎えている。

森林に対するニーズの多様化

地球温暖化の防止、山地災害の防止、生物の多様性や景観の保全、環境教育の場としての利用や花粉の発生抑制等、森林に対するニーズが多用化しており、これに的確に応える森林づくりが必要。

木材の需要構造の変化と新たな動き

寸法精度、強度が明確化された製品を大量かつ、安定的に供給する事が求められている。加工技術の向上による国産材の利用拡大や国産材利用に対する消費者の理解の広がりが見られる等、木材需要構造に変化が見られ、施策を再構築する必要がある。

新たな施策の方向性

様々なニーズに応えた森林づくりと利用

花粉の発生を抑制するため、花粉の発生源の調査、無花粉スギや花粉の少ないスギ苗木の供給を促進する。また、森林や木材利用に対する理解と関心を深めるため、森林環境教育、木材利用に関する教育活動を推進する。 sugi.gif

流域の保全と災害による被害の軽減

流域全体の保全のための治山対策を効果的に推進する。また、災害を防ぐことに加え、被害の軽減に向けて、地域の避難体制づくりと連携した事業を実施する。

国産材の利用拡大を軸とした林業・木材産業の再生

資源の充実、加工技術の向上等をチャンスととらえ、川上と川下が連携し、大規模需要者のニーズに対応し得る国産材の安定供給を推進する。このため、意欲ある事業体への施業の集約化、製材・加工の大規模化、消費者ニーズに対応した製品開発、企業、消費者への集中的なPR、木材輸出の拡大等を推進する。

100年先を見通した森林づくり

国土の保全、水源かん養、地球温暖化の防止等、森林の多面的機能を持続的に発揮させ、地球環境の保全に貢献する。このため、50年サイクルの森林づくりだけでなく、地域の特色やニーズに応じ、資源を利用しながら広葉樹林化や長伐期化等の多様な森林づくりを本格的に推進する。その際、路網と高性能林業機械を組み合わせ、一体的な作業システムを構築し、低コスト化を徹底する。

国有林と民有林の連携の強化

国有林、民有林が一体となった流域の保全、木材の安定供給、国有林を活用した技術研修や森林環境教育の支援を推進する。また、優れた自然環境を有する天然性林の保全管理を推進する。
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