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日日道具教室「座編みのスツール」レポート その2 ホゾ


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3日目からはホゾを作っていきます。
まずは墨付けから。
ホゾは毛引きのみで墨付けをしていきますが、いくつかの注意事項があります。
まず、線をえがくときは、同じ寸法のものがあれば、同じタイミングでひくこと。
線を一つ引き忘れたせいで、後で引こうとすると、ほんのわずかずれるようなことがあるからです。このズレが加工していく上で大きく影響することもあります。
それからあまりきつく引かないこと。線が太くなってしまうと、仕上げるときにどこまで削ればいいのか分からなくなる原因になります。 R2226261.JPG R2226255.JPG


今回の教室ではホゾ穴を先に作っていますので、ホゾはそれに合わせて大きさの微調整をしていきます。ホゾ穴が0.5mm大きくなったりした場合などは、その分ホゾを0.5mm大きくすれば大丈夫です。
たかが0.5mmと思っても実際に作ってみると、それだけホゾが緩くなるので、強度は劣ります。なので一つ一つホゾ穴の大きさを確認しておくことも重要です。ちょっとした手間ですが、この手間を惜しまないように作っていきましょう。 R2226254.JPG R2226250.JPG

さて、いよいよ加工に入っていきます。
ホゾ作りはまず鋸(のこぎり)を使い粗取りをしていきます。今回使う鋸は、両刃鋸9寸、胴つき鋸の2種類を使いました。両刃鋸は、片側には横引き(木目に対して直角方向)、もう片方には縦引き(木目に対して水平方向)がついていますので、それぞれに使い分けをしながらひいていきます。胴つき鋸は、その名の通り胴つきと呼ばれる部分を引くときに使います。

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線を残すように引いていきます。
残った分はあとで、ノミを使い削り仕上げていきます。 R2226258.JPG

注意点としては、
・まず鋸に対して、目線は絶えず真上から眺めること。これで鋸のブレがないように見続けながら、引いていきます。

・引く時はあまり力を加えず、軽く滑らせるように引いていきます。これを力いっぱい無理に速く引こうとするとどうしても歪んでしまいます。

・手の振りは常にまっすぐ振れるような体勢で引きます。

絶えずそれらを確認し、焦らず丁寧に引いていけば、割合思った通りに引けるはずです。 R2226252.JPG R2226270.JPG


とにかく丁寧に作業をするということ。常にその意識を持つだけで全ての作業が上手にできるようになります。
とにかく丁寧に一つ一つ確認しながら・・・ R2226264.JPG



鋸が全て引けた方から、墨線まで残った分をノミを使い仕上げていきます。
特に順序というものはありませんので、どこから削っても構いませんが、今回は「胴付き」と呼ばれる場所から削りました。この「胴付き」があるおかげで、接着時にホゾの強度を高めてくれます。
胴付きのあとは、ほぞの厚み方向を削ります。

木工では、よく部材に対して「厚み方向」「巾方向」「長さ方向」といいます。厚み方向といえば、その立体の中の一番短い方向のことで、巾方向とは二番目に短い方向、長さはその全長(一番長い方向)のことです。今回のホゾでいえば、厚み9mm、巾31mm、長さ22mmのホゾという表記になります。ややこしいですが、木工ではこんな呼び方をよくします。

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ホゾの説明に戻ります。
ホゾはできるだけ丁度良いきつさ加減で入るように仕込んでいくのですが、そのきつさの調整をするのは巾方向です。厚み方向は、感覚としては手でスッと入る程度のきつさで仕込みます。
まず厚み方向が入るのを確認してから、巾方向を調整して丁度良い加減にしていきます。
ホゾはこの巾方向のきつさ具合で決まりますので、こちらはより慎重に調整していきましょう。
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ここまでで約4日。今回の記事は文章ばかりで申し訳ないです。

次回から部材の仕上げに入っていきます。
つづきます。